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2018年5月9日水曜日

5/3 東京・有明防災公園で「5・3憲法集会」に6万人

5月3日、5・3憲法集会・デモが行なわれました。 
主催:5・3憲法集会実行委員会/ 協賛:総がかり行動実行委員会、市民連合6万人が参加しました。渡部さんの報告です。写真は蒲生さん撮影です。

●開会挨拶に立った主催者の高田健さんは次のような事を述べました。
 風雲急を告ぐ情勢下、日本の崩壊現象が起きている。改ざん、隠蔽、シビリアンコントロール不能などなど、異常な事態だ。安倍政権は責任を取らず逃げ回っている。戦後最低最悪の内閣だ。崩壊の危機にある。新聞のアンケートでも、安倍政権下での改憲への賛成は39%、反対は53%だった。多くの市民は改憲を望んでいない。しかし、安倍は改憲策動を必死に進め、政権にしがみついている。それはここで倒れたら立ち上げられなくなるからだ。だから我々との間でし烈な闘いになっている。我々自身の力で倒す以外にない。
 今、北東アジアは大きく変化し、危機は変わりつつある。これは韓国市民、民衆の闘いの成果だ。

●その後、(トークⅠ)として以下の方々が話されました。
 ①落合恵子さん(作家)
 ②竹信三恵子さん(和光大・教授)
















▲竹信さん
 ③清末愛砂さん(室工大・准教授)
 ④山内敏弘さん(一橋大・名誉教授)
その中で、②竹信三恵子さんは以下のような事を述べました。
 戦前日本は戦争を続けてきた。その戦費は莫大なものだった。日清戦争では予算の59.4%、日露戦争では81.9%、日中戦争では70%台、1950年(?)には85.3%に達した。9条の歯止めを外したら、野放図に軍事費が増えていく。福祉や貧困などまともな生活を守るための金が軍事費にすべて使われるようになる。歯止めをはずしたら軍事費が70~80%になる。社会保障は削られ、奨学金も全部だめになる。国民全体が貧困に陥るかどうかの改憲だ。この観点から訴えていく必要がある。
③清末愛砂さん
 軍事力依拠の安全はダメだ。非暴力・平和主義は現実的な手段だ。4月28日の南北首脳会談の「宣言」で、今年中に終戦し、平和協定を結ぶことが決められた。朝鮮半島、東アジアの平和に向けて歴史が大きく動いた。この日、沖縄辺野古では、ゲート前に座り込んでいた500人の人たちを、機動隊がごぼう抜きにし、車両で囲み、無法な拘束をした。
憲法上認めるわけにはいかない。自分もそのごぼう抜きにされた一人だった。憲法の平和主義が無い沖縄、正々堂々と抗議すべきだと思って参加した。イスラエルに抵抗するパレスティナ人の闘いと沖縄民衆の闘いが重なった。若いイスラエル兵と若い機動隊員の姿が重なった。自衛隊法では「必要に応じて公共の秩序の維持」という治安活動が書かれている。自衛隊は民衆に銃を向けることができる。改憲により弾圧の可能性が増すことになる。
そのことを身をもって学んだ。人間として生きる尊厳を奪われようとしている。しかし、人は奪われる時抵抗する。辺野古の抵抗とパレスティナの抵抗は同じだ。軍事組織は命を奪う。守るものではない。改憲を阻止しよう。

















●その後、政党からの挨拶として
<立憲民主党・枝野代表>
<民進党・大塚代表>
<共産党・志位委員長>
<社民党・又一党首>
<自由党・小沢党首>(メッセージ)
の発言がありましたが、割愛します。
また、(プラカードアピール)/(スピーチ)おしどりマコ・ケンさんもありましたが、これも割愛します。

●その後の(トークⅡ)では以下の発言がありました。
 ①沖縄問題(山城博治さん)/ ②フクシマ問題(武藤類子さん)/ ③高校生平和大使(布川さん、重松さん)/ ④教育と教科書問題(上山由里香さん)/ ⑤朝鮮高校無償化(東京朝鮮高校生徒・合唱部)/ ⑥武器輸出入問題(杉原浩司さん)/ ⑦貧困・格差問題(六郷伸司さん)/ ⑧働き方改革(岡田俊宏さん)
これらの方々の発言は割愛しますが、いずれも、具体的な厳しい闘いを踏まえた発言で、
現在の日本社会で、いかに多くの人々が、困難な中、それぞれの持ち場で闘いを続けているかを示すものでした。同時に、それらの闘いがいずれも、改憲問題と大きく結びついていることをも示すものでした。
その中で、⑤朝鮮高校無償化(東京朝鮮高校生徒・合唱部)の発言と合唱(韓国の歌「春」と沖縄の歌「花」)は素晴らしいもので、涙を流す方々もいました。
その後、(統一署名の報告)があり、これまで1、350万人の署名が集まっていることが報告されました。愉快な(プラカードコンクール)もありました。

















●連帯挨拶では、
市民連合の諏訪原健さん(25歳)が次のように述べました。
 自分は田舎出身で、どうやって飯を食っていくかが最大の問題だった。世の中では、できなければ「自己責任」と言われていた。ところが、自民党の改憲案が出て来たとき、背筋が寒くなった。祖父は12月8日の開戦記念日の日、「戦争じゃ何も解決しない」という電話をしてきた。この先が恐ろしいものの始まり、そうしてはいけないと思い、路上へ出るようになった。権力者の欲望、目先の利益で、小さき者たちを踏みつぶす。しかし、憲法は自由と尊厳を尊重してくれている。日本の憲法は未来にかけられた言葉だ。私たちが現実にして未来に繋いでいく。未来は私たちの中にある。

●その後、実行委員の福山真劫さんから、以下の行動提起がなされました。
 ①9条改憲反対の取り組み(3000万署名を勝ち取ろう)
 ②森友・加計学園問題(国家の私物化許さない)5月8日新宿、5月19日国会へ
 ③辺野古基地建設反対の闘い 5月26日国会包囲へ
 ④東アジア平和確立の取り組み

★渡部コメント
現在、「野党がバラバラだから闘えない」などという声もありますが、今回の「5・3憲法集会」は、市民・一般ピープルのレベルでは、<アベ改憲反対!アベ内閣打倒!>の統一戦線が実質的にできていることを示すものだったと思います。しかも最後に、若者の未来に向けての力づよい発言がありました。
 テレビなどでは、改憲派の集会などが実際よりも大きく取り上げられていますが、安倍首相がビデをメッセージを寄せた日本会議系の「公開憲法フォーラム」に集まったのはたったの1200人です。それに対し、改憲に反対する集会はこの日、東京だけで6万人、全国では250カ所で集会を開いています。
全国の仲間の皆さん、私たちの力の大きさに確信を持ち、一歩一歩前進していきましょう