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2017年3月13日月曜日

都立高校卒業式 チラシ撒き(その三)

3月3日から始まった都立高校卒業式のチラシ撒き報告(その三)です。

<板橋高校>
正門前に着くと、もう10人ほどの方が到着していました。包囲ネットの他は「いたばし九条の会」と「学校と地域を結ぶ板橋の会」の方たちでした。この日卒業式が行われる板橋区内の都立高はここだけでしたから、それぞれ多くの方が参加されたのでしょう。
包囲ネットは2人で撒きました。空気は少し冷たかったのですが、よく晴れて風もなく絶好の卒業式日和、ビラ撒き日和でした。校舎の建て替え工事中。
この日いちばん驚いたのは、副校長など管理者が何も言ってこなかったことで、こんなことは初めてでした。黙殺というか無視というか、「もはやお前らなんか眼中にない、相手にするまでもない」ということなのでしょうか? それとも愚かなことに気付いたのでしょうか。
生徒たちの受け取りの悪さはこれまでに例のないほどでした。しかもほとんどが「卒業おめでとう」の声掛けにも全く反応せず。教員と保護者は2~3割が受け取ってくれたと思いますが、生徒はせいぜい1割という感じでした。というわけで、包囲ネットのビラは2人で100枚ほどしか撒けなかったと思います。

<Q高校> 
257枚撒く。正門前は住宅地で、車もあまり通らず、通っても正門前で90度曲がっているためゆっくりです。8時過ぎにつくと「東京都Q高等学校卒業式」と1行書きの看板。なかなかいいですね。日の丸は正門にはなく、近くの掲揚塔に挙げられているようでしたが樹木で見えにくくなっています。 
身なり正しい長身の男性(副校長か)が門の中にいるがぽつぽつくる生徒にチラシを渡してもとくにこれと言った動きはない。生徒の受け取りもよい。ただ、自転車の生徒にチラシを渡したときには先の男性が声を荒げ、「自転車の生徒には渡さないでください。事故になります」とはっきりという。「生徒だって判断します。」といっても「小学生も通っています。怪我をさせたら大変です。」とのこと。
自転車の生徒は止まって受け取る者、かなり速度を落として受け取る者、速度を落とさない生徒には渡さないようにはしました。
恰幅のいい男性が「敷地に入らないように」ということを言ったくらいでした。保護者の受け取りもいいですね。

<R高校>
2人で264枚撒く。7時50分につくと卒業証書授与式の看板。歩道が心持ち広くなっていて、以前より配布しやすそう。校門にいた教員が軽い注意にくる。その後 副校長がきて、ありきたりの注意。「十分に注意します」と応える。
教職員の受け取りはよくないが、生徒・保護者の受け取りはこんなものかというところかな。年配の教員が「校長です」と穏やかに言い始めたので「先ほど副校長先生から注意は聞きました。十分に注意して行います。」といったら「よろしくお願いします。」
ここは数年前は主幹のようだがやたらに張り切って「生徒に渡すな、配るな、校門前ではやるな、危ない」などとずっと言い続け、生徒に渡そうとするとその間に割り込むこともあったのですが、ずいぶんやりやすくなりました。
つまらない印象なのですが、遅刻ぎりぎりでくる生徒がほとんどいなくなった。保護者も遅刻する人はほとんどいないように思います。 いいことなのだろうとは思うのですが、、。

<S高校> 
ここは進学校で男女とも和装でにぎやかですが、ビラの受け取りはあまり良いところではありません。しかし今回、杉並1000人委員会の方と二人で205枚まきました。 
ビラまきを始めてしばらくすると副校長が出て来て、「門の前に立たないでください。車の通行が激しいから気を付けてください」と言って中に入っていき、その後は特に何もありませんでした。気づいたのは若い教員のビラの受け取りが悪いということでした。「民主的な教員」ではなく、「官僚的な教員」になりつつあるのでしょう。生徒、保護者はそれなりに受け取ってくれ、こちらが「卒業おめでとうございます」と声を掛けると、「ありがとございます」と返してくれました。

<T高校>
一人で撒いたが約200枚。副校長(女性)がでてきて、「学校の敷地内に入らないでください」「通行のじゃまにならないようにしてください」と言っていく。
校門に立っている若い教員に話しかけても、自分は関心がないという対応だった。

<U高校>
ビラまきを始めてしばらくすると副校長が出て来て、「敷地内に入らないようにして下さい」といってきました。そこで、「都教委からそうした通知が出ているのですか」と聞くと、少しつまって、「通知のようなものは・・」と述べ、その後「慣習ですから」と言ってそそくさと中に入っていきました。
生徒たちは、こちらが「卒業式おめでとうございます」と言ってビラを渡すと、多くは嬉しそうに「ありがとうございます!」と言って受け取りました。約80%の生徒(女子が多かった)が受け取ったと思います。教職員もビラを受け取った方が多く、中にはわざわざ校舎から出て来てビラを受け取っていった方もいました。
9時の段階で足が途絶えたので、保護者が来る前に引き上げました。179枚まきました。

<V高校>
8時に正門前に着くと、すでに正門には、「日の丸」が左右から斜めに取り付けてあり、「平成28年度 卒業式」の看板が立てかけてあった。チラシをまき始めると、男性教員が一人出てきて「敷地内では、・・・」と言い始めたので、「分かってますよ」と返すと、それ以上は言わなかった。「教頭さんですか?」と聞くと「副校長です。」と言って、引き上げました。一応注意はした、という形式的職務態度で、とげとげさはありませんでした。副校長や数人の教員が、10mほど入った校舎入口にずっといたが、監視と言うより生徒・保護者などへの案内のためのようだった。公安警察などの気配はなかった。
生徒・職員の受け取りは、3割程度。(約100枚)。保護者は、5割程度。(約150枚)手持ちのチラシがなくなったので、午前9時半で終了しました。
教職員で「ご苦労様」と言って、受け取ってくれた人が2人ほどいました。例年、突き返してくるとか、文句を言ってくる人が1~2名いるのですが、今年はそのような人はいませんでした。
V高校は、以前制服のない学校だったので、卒業生の服装は袴やパーティー服などとても華やかだったのですが、いまは制服(標準服)が定着した。展望のない社会の反映でもあるのかもしれませんが、明るさや元気さが減ってきているように感じました。

<W高校>
8時少し前、正門前でチラシを撒き始めると5分もしないかで2人の職員がやってきて、
バインダーに止めた紙を見ながら例の「敷地の中に入らないでください。生徒にチラシをまかないでください」と言う。役職を訊いても名乗らず、「今の発言は都教委の指示でのことか」と訊いても、返事をしなかった。
その2人が来るまでに私たち(2人)の前を通った6~7人の職員は一人もチラシを受け取らなかったから、その人達の通報だったのか、それとも、チラシまきに今年も来るだろうと監視カメラの前にいたのか。
2人が引き上げてすぐに、玄関を入ったところにゴミ箱が置かれた。「可燃ごみ用ごみ箱」の表示。玄関からもってきたのだろう。
職員のチラシの受け取りは非常に悪かった。敵視し睨みつけるような目で通る職員もいた。
「ありがとうございます」という職員はほんの数名。一人だけ、「やあ、根津さん!」という方がいらした。
8時半、生徒用昇降口に回り手渡しはじめてしばらく経った頃、いかにも生活指導担当というような一人の職員がやってきて階段上から、下にいる私たちに向かって、「生徒に撒かないでください」と大声で言った。「なぜ撒くなというのですか」と訊くと、「大事な卒業式だから」。「卒業式だから撒いているのです。」と返すと、何か言いたげではあったけれど、校舎方向に戻っていった。
「おめでとうございます」と声をかけると、7割の生徒たちは「ありがとうございます」とにっこりして受け取った。10時半開式ということなので、保護者が来るのは待たずに終了とした。

 <X高校>
午前7時50分~10時まで3人で卒業式のビラまきを行ないました。8時過ぎに、教員が寄ってきたので、「副校長さんですか」と言うと「そうです。」といって、何も言わずに、ビラを受け取っていきました。教員、生徒のビラの受け取りはあまりよくなかったです。保護者の方の受け取りは、まあまあでした。
遅刻してくる生徒もなく、風紀が良い学校に思えましたが、いいことなのか? 保護者も10時前にはすっかり構内に入っていました。ビラまきにも、何も言ってこなくて、淡々とビラまきを行ないました。

<Y高校>
「卒業式」の看板を出していた教員が、「学校の敷地内にはいらない」ことと「自転車の邪魔にならないように」と言ってきた。
正門のすぐ前が大きな自転車置き場なので、そこの管理に教員2人と生徒会の学生3人が出ていた。正門の前にも3人ほど教員がいたが、自分からビラをもらいに来る人はいなかった。こちらが「読んでください」と渡すとだいたい受け取った。読んでいる若い教員もいた。
去年は、私服車が何回かビラまきをしている前を通り過ぎ、少し離れたところで車を止めて監視していたが、今年は私服車はとめずに、10~15分間隔で通過。
保護者の男性がビラを受け取るなり「君が代・日の丸は、国旗、国歌と決まっているんだ。こんなものを撒くな!」とビラを突き返してくるということがあった。
9時50分ごろ、ビラも残り4枚となり保護者もほとんど来なくなったので、そろそろ終わりにしようかなと思っていたころ、正門前にパトカーが1台止まった。何事かと思って見ていたら、中から制服警官2名が出てきて私の方に寄ってきたので、「何ですか」と聞くと、「迷惑行為があったと通報があったので」と言う。そして「何を撒いているのか、見せてください」と言ってきた。同時に、ちょっと離れたところに私服車も止まった。
私は制服警官に「何も警察に見せる必要はない」と言って、帰ることにしたところ、制服警官は「見せないのは怪しい」とか言ってしつこくついてきた。私服車から私服も1人降りてきてもう一人の制服警官と話していたようだ。
その後も大通りに出るまで制服がまとわりついてきた。「通報とは誰からか」と聞くと、「匿名ですから」とのみ。大通りに出たところで「こんなふうにまとわりつくのは違法ですよ、離れなさい!」と大きな声で抗議して駅の方へ向かった。それ以上は追ってこなかった。学校が通報して警察を呼んだのか。こういう弾圧はおかしい。共謀罪国会のさなかのことだ。

<Z高校>
正門と東門に分かれて、「戦争をさせない杉並1000人委員会」の人と包囲ネットで、それぞれ2人づつで撒いた。しかし、生徒の受け取りは悪く50枚足らずだった。5分ぐらい経ってゴミ箱が生徒入口に置かれる。間もなく、副校長が出てきて、「敷地外でお願いします」「生徒には配らないでください」というので、「情けないですね、ごみ箱を出して、捨てろという指導をしているの」というとそれ以上は黙っている。そして、東門の方へ見に行って、また帰ってきて生徒に「おはよう」と声をかけていた。副校長が校内に入ってから生徒の受け取りはややよくなる。何年か前によく見かけた茶髪がほとんどいない。制服もミニスカート。
保護者には2人で126枚まいた。