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2016年11月28日月曜日

10/20の都教委包囲行動の時出した質問への都教委の回答

『10・20都教委包囲・要請行動』(都教委包囲首都圏ネットワーク主催)において渡部さんが、”東京都民として”出した質問に都教委からやっときた回答について、渡部さんから報告がありましたのでアップします。

10/20報告のブログにも掲載されていますが、経過を書きます。

■説明
アメフトのキャパニック選手が、「国歌斉唱」時不起立をしオバマ大統領がそれを擁護したことに関する「質問」を出したことを紹介しました。

しかし回答がなかなか来なかったので、11月10日、都教委定例会傍聴に行った際、Y教育情報課長に会ったので、「3週間ほど経つがまだ回答がない」とただすと、「3週間ほどで出します」というような返事でした。しかしその後も届きません。
それで、11月24日(実に5週間後)、また定例会傍聴に行った際に、「これが都民ファーストか」と教育情報課のK氏にただすと、「遅れて申し訳ない、あとはY課長の判を押してもらうだけです。すぐ郵送します」という事でした。
昨日(11月26日)ようやくその回答が届きました。
以下にその回答を紹介し、それに対する私のコメントを付けます。

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質問1、都教委はキャ、パニック選手を擁護したアメリカのオバマ大統領は間違っていると思っているのか。
(回答:  回答する立場にはありません。
    (所管:総務部教育情報課、指導部高等学校教育指導課、人事部職員課)


<(回答に対する渡部の)コメント>
都教委は回答を回避し、拒否しています。都教委は、「間違っている」とも「正しい」とも言えないのです。「間違っている」と言えば、自分たちのやっていることが、いかにひどいことかが明らかになるし、「正しい」と言えば自分たちがやっていることの間違いを認めることになるからです。そして「何も答えられないこと」(つまり道理のないこと)を、引きつづき続けていくつもりである、という事がよくわかります。  
ですから、この回答に「質問2」以下の回答がすでに表われていると言えます。

質問2、都教委はオバマ大統領の見解を見習って、これまでの強制と処分について、改める考えはないのか。

(回答:卒業式の式典において国歌斉唱時の起立斉唱等を教員に求めたり校長の職務命令が合憲であることは、最高裁判決で繰り返し認められているところであり、職務命令違反があった場合には、個々の事案の状況に応じて厳正に対処します。 (所管:人事部職員課)

<コメント> 
最高裁判決を出していますが、最高裁判決でも思想良心の自由に関して「間接的制約」があるとされ、東京や大阪などの「強制」は批判され、この間、多くの減給・停職者の処分が取り消され、この5月末には根津さんの6ヶ月という停職処分の取り消しが最高裁で確定しているにも関わらず、「個々の事案の状況に応じて厳正に対処します」などと述べているのです。全く都教委は職権乱用の無法者です(江戸時代であれば悪代官)。 
 
質問3、何人かの管理職から聞いているが、都教委は学校の管理職たちに「生徒にチラシをまくな」と言うように指導しているのか。
質問4、もしそう指導しているのなら、それは生徒の知る権利を否定していると思われるが、それでもよいか。

(回答:質問3及び質問4について  式典は、教育活動の一環であり、学校が学習指導要領に基づき適正に実施するよう指導しています。 (所管:指導部高等学校教育指導課)
<コメント>
この二つの質問に対しても何ら答えていません。「生徒にチラシをまくな」に関しては、「指導している」とも「していない」とも答えていません。ということは「チラシをまくな」と「指導している」と考えてもいいという事だと思います。
やはり、何人かの管理職が言っているように都教委は「生徒にチラシをまくな」と指導しているのです。「知る権利を否定している」ことについても、回答を回避し、否定もしていません。つまり、都教委は「徒たちの「知る権利を否定している」と考えてよいという事です。ということは、都教委は憲法違反行為を行っており、戦前同様、一方的な考え方で生徒たちを洗脳していることを自白しているようなものです。

質問5、何人かの管理職から聞いているが、都教委は都民のチラシまきに対し、「警察を呼べ」と指導しているのか。

質問6、もしそう指導しているのなら、それは言論の自由や表現の自由に対する警察権力を使っての弾圧だと思われるがそれでよいか。

(回答:式典は、教育活動の一環であり、学校が学習指導要領に基づき適正に実施するよう指導しています。 (所管:指導部高等学校教育指導課)

<コメント>
  これは質問3、質問4に対する回答と全く同じものです。つまり、回答を回避、拒否しているのです。ということは、やはり、都教委は、「警察を呼べ」と指導しているのであり、彼らのやっていることは、「言論の自由や表現の自由に対する警察権力を使っての弾圧だと思われ」ても構わないということでしょう。
全く酷い話です。許されない事です。警察権力を使ってまで、学校現場における言論の自由や表現の自由を弾圧する。
  そうして生徒たちを洗脳し、新たな「少国民」として、行き着く先は「国益」という名の下に、「日の丸・君が代」をシンボルに世界各地の戦場にも送るということでしょう。

ところで、私の(最後につけておいた文章)は以下の通りでした、
 以上の質問に対し、「都民ファースト」、「情報の公開」の立場に立って、誠実に回答していただきたい。また、上記に関する管理職に対する指導文書などがあれば、公開していただきたい。

しかし、以上のようにすべて回答回避・拒否ですから、教委は全く不「誠実」であることも明らかになりました。また、「指導文書」などの公開にも応じていませんから、公開されれば困るようなことを都教委はやっているということでしょう。
まさに都民に背を向けたブラック都教委です。

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以上のように、小池都知事の言う「都民ファースト」、「情報の公開」は単なる掛け声だけであり、石原都政以来続く都教委の悪しき体質は何ら変わっていない、ということがまた明らかになりました。
こうした体質を暴露し粉砕していくために、これからも引きつづき多くの方々と連帯し、闘いを強めていきたいと思います。