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2016年3月9日水曜日

2016年3月 都立高校卒業式 チラシ撒き報告

■3月2日(水)から、都立高校の卒業式が始まりました。都教委包囲ネットは今年も「卒業式 高校正門前チラシ撒き」に取り組みました。順次、報告があったところの様子を報告します。

■3/4 A高校

8時少し前から9時55分まで、2人で撒く。
教職員と生徒の受け取りはあまりよくない。自転車通学の生徒には撒けなかった。
8時過ぎに出勤してきた校長はチラシを受け取りながら「敷地内に入らないように」と言った。8時10分頃、副校長が出てきた。チラシを渡すと受け取り、手にしていたファイルに挟み込んだ。副校長が一人で、校門に「平成27年度卒業式」の看板を出す。
副校長は自転車通学の生徒に邪魔だから、端の方で撒いてと言ってきた。
8時30分頃、校長と二人で、門の前で撒くな、あっちに行ってと言ってきた。
副校長はチラシを受け取った生徒に対して「ちらかさないように」といちいち言っていた。ちらかすとはいったいどういうことを指しているのか、生徒はそこらへんに捨てるという意味なのか。そこらへんに捨てるのは普段、学校がなにも言わないからで、今日ばかり「ちらかさないで」と言ったってしょうがないんじゃないか。そうでなければ、生徒への威圧だ。
11時を過ぎてから、副校長は「ビラは生徒からもらったから返す」と言ってきた。なんたる副校長か。そういう態度は都教委向けか。その心理はどんなものか。なんか情けなく、教育はこうして堕落していくと思った。戦争への道はこうして掃き清められると思った。
校長は安倍首相が「任期中に憲法を改正する」という時代に、卒業生にどんな話をするのか。ききたいものだ。
保護者が一人、「これは学校が作ったものか。そうでないならいらない」と言って返してきた。

■ 3/4 西高校

(ここは昨年12月14日、『高校生のみなさんへのメッセージ 民主主義って何だ?これだ!』というビラをまいた際、社会科の教員が「自分たちが政治教育をやっているからビラはまかないでくれ」と言ってきた高校です。)
「杉並1000人委員会」の仲間が2人ビラまきに協力して下さり、3人で200余枚まきました。
ここは進学校で、生徒たちは(特に女子生徒)は殆ど華やかな和服姿でやってきました。
一緒にビラを撒いてくれた、かつてこの学校を卒業した方は、自分たちの時代との変わりように、「ちゃらちゃらして気分が悪かった」と言っていました。
学校側の対応は、警備の教員が3人、「交通量が多く危ないから、門から少し離れたところでまいてくれ」「静かな卒業式をやりたいから止めてくれ」などと言ってきました。
その後副校長が出てきて、「敷地に入らないで下さい。交通事故が起きないよう気を付けてください。」と言ってきました。
そこで、「この学校では政治教育が行われているようですね。」と言うと、「そうですやっています」と言うので、「この学校はリベラルな学校だと聞きました。このビラまきも政治教育です。」と答えておきました。
卒業生は「8クラス」と言うことでしたから320人前後だと思います。進学校としては比較的ビラの受け取りはよかったと思います。
例年、管理職たちは、「生徒にはまかないでください」と言ってきましたが、それでは、あまりにも露骨に生徒に対する言論統制が明らかになると思ったのか、今年から「18歳選挙権」になるためか、2校ともそういうことは言いませんでした。
しかし、生徒たちから政治を遠ざけようとしている姿勢は相変わらずでした。

■3/4(金) B高校

大田市民の会のメンバーと4人で配布。8時から9時50分まで。
校長と副校長、生徒指導担当者が出てきて、敷地に入るなと通告。それだけを言い残して、再びは現れず。ビラ用の箱も用意せず、淡々としたもの。
ただし、生徒の受け取りはあまりよくない。とくに自転車利用者が多くて手渡すのにひと苦労。保護者の受け取りは良好。
来賓と思わしき人物(中年男性)が出できて、迷惑だから撒くな、戦争になんかなりはしない、でたらめ書くな、とひとしきり。
適当にやり過ごしていると、そのうち引っ込む。約300枚は撒けた。

■3/5 C高校

8時過ぎから10時前まで、ひとりで撒く。約200枚。
生徒は自転車通学が多く、自転車の生徒にはなかなか渡せなかった。
8時20分頃、副校長と校長が来て、門の真ん前では撒かないで、端の方で撒いてくださいと言う。
門を入ったところに、椅子の上に段ボールの箱を置く。段ボールには「いらないものはこの中に入れてください」と書いた紙がはってあった。
この学校は、いままでは「警備」の先生が多かったが、今年は2人だった。
チラシを受け取った男性の保護者が「どういう団体か」と聞いてきた。チラシの裏も見て、「非正規労働か。いろんなことが書いてあるんだな」と言って学校に入って行った。
学校の前の道を通る人にも渡す。わりとよく受け取ってくれる。
この学校にはいつも警察が来ていたが、今年はみえる範囲にはいなかった。

■3/5 D高校

8時前に正門前に行くと、すでに「学校と地域を結ぶ板橋の会」の方が1人でビラまきを始めていました。その後すぐにHさんが到着して2人で包囲ネットのビラを配りはじめると、間もなく板橋の会も2名体制になり、総勢4名で言葉を交わしながら10時前までビラまきを続けました。
今回も8時過ぎに管理職らしき教員が出てきて、「上の方(校長というより都教委というニュアンスでした)から生徒にはまかないでくれと伝えるように言われています」「敷地内には入らないでください」と声をかけてきましたが、笑顔を浮かべながらの穏やかな物言いで、接触してきたのはその1回だけでした(ただし、Hさんは出勤してきた教職員から「敷地内に入ったら警察に通報する」と言われたそうです)。
式の準備ものんびりしたもので、私が着いたときには正門に日の丸だけが掲げられており8時半近くになってから少し離れた別の門の脇に「卒業証書授与式」という看板が取り付けられました(それにしても、なぜ、そしていつ頃から、「卒業式」はでなく、こんな持って回った表現をするようになったのでしょうか?)。保護者を受け付けるテーブルが用意されたのはさらにその後で、テーブルの横にはゴミ箱が置かれましたが、(ずっと見ていたわけではありませんが)そこにビラを捨てる人はほとんどいないようでした。
ビラの受け取りはまずまずで、卒業生が半分程度、保護者は8割くらいだったでしょうか。

■3/5 E高校

午前8時3分から9時50分まで、2人で正門と通用門に分かれてまきました。正門前に到着した8時3分には、正門横校労の掲揚台に3つの旗が揚がっていました。(日の丸・都旗・校旗)
8時10分に、副校長と名乗った男性が出てきて、「敷地内には入らないようにして下さい。
生徒の登校がスムーズにいくようにして下さい。」と軽く言ってきたので、「わかってますよ」と答えていると、すぐ校内に入っていきました。
その後、職員によって校門に、「都立忍岡高校 卒業証書授与式」の看板がつけられました。
校門前には9時半すぎまで、4~5人の職員がいましたが、チラシまきに干渉するようなことはありませんでした。チラシ回収箱を出すこともありませんでした。(以前は校門近くの校舎内に、段ボール箱をおいていた時もあった。)
チラシの受け取りは、「おはようございます」・「おめでとうございます。」といいながら渡すと、生徒も保護者・教員もよく受け取ってくれ、持って行った350枚が9時50分になくなった。 中には、「大丈夫です!」といって受け取らない生徒や手を軽く振ったり・頑なに手を握りしめて通り過ぎる保護者や教員もいましたが、他校に比べると少ないと思います。
母親と思われる1人だけ、チラシを見るなり、「こんな日に、くらい内容のチラシをまかないで」と小さめの声だけれど抗議してきましたが、連れ合いと思われる男の人が止めて、中に入っていきました。こわばった顔で受け取りを拒否する人も数人いました。
おおむね穏やかな雰囲気で、チラシの受け取りもいい学校でした。

■ 3/5 F高校

8時5分過ぎに行くと、校門に日の丸と校旗、卒業証書授与式の立て看板。
大規模団地の奥深くにあって、自転車通学が多いので極めてまきにくいところです。小さな学校で、早くからPTAの女性たちが次々と手伝いに来て、駐車場所の案内に立つ等、和気あいあいの雰囲気。
数少ない徒歩通学の生徒の半数くらいは受け取ってくれたように思います。全員が制服で、お行儀がよい感じ。自転車でも受け取ること人もいるし、教室の窓から見ている生徒もいる。
「18歳、選挙権だね。自分の思ったことはこうやって人に伝えられるよ。選挙の1票にまけないよ、ビラまきって」とか話しかけると、たちどまって聞いてくれる人もいる。
なかに「大丈夫です」とはっきり断る人がいると、これがまたうれしくて「ねえ、ねえ、教えて。何がどうして『大丈夫』なの」と話しかけると、困ったような顔で受け取る人も。
教職員もうけとりはよく、なかには「ご苦労様」と。
しばらくして式服を着た人が「副校長ですが」と。
祝意を述べて挨拶の後「敷地には入りません。事故がないよう気をつけてます」と一方的にこちらが言うのを「ハイ、ハイ」聞いて、「ビラを一枚いただけますか」とのことなので渡し、会釈をかわして、これでオシマイ。
その後、平服の男性が出て来たので身構えましたが「校長です」とのことなので、またこちらがまくしたて、あちらは「はい、はい」でおしまい。ビラ回収用の箱もなし。
昨年は一人突出して文句を付けに来た教員がいましたが、今年はその姿もなし。警備の教員も穏やか、にこやか。
「保護者」さんたちも受け取り良好。「3年間、いや10年間、ご苦労様でした」と声をかけ、笑顔を返してくれる人が多い。