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2015年9月19日土曜日

9/17、9/18 国会前行動の報告

◆9月17日(木)
★16:30頃、「戦争法案」が、参院特別委で自公政権による強行採決が行われました。

朝からひどい雨降りの中、国会前で抗議を続ける者たちには、最初、鴻池委員長に対する不信任動議が否決されて、これから「締めくくり総括質疑」が行われるのかと思いました。
しかし、そうではなく、すぐに鴻池委員長が席に着くなり、採決を強行したと言うのです。
 3日前の14日には安倍首相が「(法案の)支持が広がっていないのは事実だ」と認めているにもかかわらずです。

つまり、民意に反する「だましうち採決」です。安倍政権は違憲の法律を、民意を踏みにじって強行採決したのです。これは実質的なクーデターとも言えるものです。

★これに対し、国会周辺では大きな抗議のコールが続けられました。また、国会議員の報告が行われ、姑息な「強行採決もどき」に対たする怒りとあらゆる手段で本会議での採決を阻止する決意が表明されました。

愛知から来られた<創価学会>の方は、次のようなことを述べました。
 「本来公明党は平和の党だ。いまの公明党は何なんだ。 騙されないぞ。戦争法案ではないか。ふざけるな。 本来の姿に戻らないなら、もう支持しない。 落選運動に転じる。」

★<学者の会>の内藤光博(専修大学法学部)教授は
 「憲法学者の意見がもはや国会に通らない。 安倍首相は憲法を理解していない。民主主義からみても破綻した政治をしている。この法案に賛成した議員たちの辞職を求めていきたい。日本は文化国家から戦争国家になる。市民の手で安倍政権の退陣、廃案を。」

★また、総がかり行動第二部のシールズの集会では、
<法学者の樋口陽一氏>は次のように述べました。
 「メチャクチャな内容の法案をメチャクチャな方法で採決した。外国の議会で約束した後で、国会に出した。安倍首相がやってきたことは違憲・違法にとどまらない。この社会の骨組みを壊しつつある。だから普通意見を言わない裁判官まで 公に意見を言っている。
しかし、いくら壊そうとしても壊せないものがある。こうやって、老若男女、あらゆる職業の人々、国内外の人々まで、集まっており、これが全世界に流されている。
 これからが本当に始まるんだ。」

★また、<日本女子大生>の発言は素晴らしいものでした。
ここには再現できませんが、おそらくインターネット上に流れれると思います。
これまで、「若者は政治に無関心」などと言われてきましたが、今、まさに政治に目覚めた若者たちが、運動を引っ張っているのです。

シールズのメンバーはコールの際に、次のように述べていました。
 「全然俺たちは諦めていない。追い詰められているのは、あっちの方だ。こんなに人がいる(平日の雨の中3万人以上参加)、未来に希望があるということだ。これからが本当の闘いだ。」

総がかり行動はその後も、夜10時40分頃まで行動しました。しかし、その後も残って抗議する人たちがいました。

◆9月18日(金)、参院本会議が開かれます。
本日も国会内外で、大きな抗議・反対闘争が行われます。しかも本日は「満州事変」(1931年)84周年。今私たちは、再びいつか来た道を歩むのか、それとも、私たちの力でそれを押しとどめるのか。それが問われています。

◆9月18日(木)
★この日も国会周辺には4万人以上が押しかけた。中には、特別委員会での「強行採決もどき」に「やむにやまれぬ思いで来た」という広島から駆けつけた被爆四世の女性もいた。
その方は、「体の悪い被爆者から代わりに行ってと言われて来た。この法案は被爆者の思いを壊すものだ」
と言っていた。

また、創価学会三世という京都から来た男性もいた。彼は「公明党は許せない」と言っていた。

★国会前集会では<野党議員><総がかり実行委員会><学者><評論家><作家>などの方々が発言した。

その中で、<野党議員>は、今回の国会前行動について、
・「国民の世論と運動が野党議員を突き動かしてきた結果 国民の声に答えようと足並みをそろえることになった。」(共産・宮本議員)
・「みなさんの頑張りが国会の私たちのパワーになった」(民主・高木議員)
・「みなさまの粘り強い行動に改めて感謝」(社民・吉田議員)などと述べていた。
また、多くの議員が「ここでのコールは国会内にしっかり届いている。」とも述べていた。

いかにこの間の大衆闘争が野党議員たちを勇気づけ、彼らをしゃんとさせたかを示していた。今回、野党議員もよく頑張ったと思う。

★<学者>では、慶応大・金子勝教授は次のようなことを述べた。
 「今日は柳条湖事件(「満州事変}の発端となった)が起きた日だ。そして、2015年9月18日はクーデタの日となる。安倍内閣は2014年12月の選挙で選ばれたが、わずか20%(得票率)でこんなことが許されるか。彼が当時掲げたのは<アベノミックス>だった。国民を詐欺にかけた。そして、NHK、日銀にトモダチを送り込んだ。もはや戦前と同じだ。発展途上国のクーデタではメディアと銀行の発行権を握かる。
 安倍政権は一度もまともな答弁をしていない。絶対許すことはできない。民主主義社会か独裁社会かが今問われている。」

他の方々も素晴らしい発言をしていたが割愛する。

★ところで、今回の闘いは<総がかり行動実行委員会>の役割がきわめて大きかった。
そこに結集したスタッフたちは、毎日毎日、朝から夜中まで、無償で、非常に多くの仕事をこなさなければならなかったと思われる。改めて彼らに感謝したい。本当にご苦労様でした。

◆9月19日(金)未明(2時18分)、安倍内閣は憲法違反の「戦争法案」を参院で可決、成立させた。

多くの憲法学者・弁護士らがこぞって「違憲」とし、世論の6割以上が「反対」、7割が「今国会での成立反対」、8割が「説明不足」、にも関わらず、これ以上の反対運動の高まりを恐れ、安倍政権は「民意」を踏みにじって強行採決したのである。

それは参院特別委員会での「強行採決もどき」の議事録に「議定騒然聴取不能」と書いてあることを見ればわかる。つまり、参院特別委では、いつ始まったのか、いつ採決されたのかさえもわからないのである。

この8文字はいつまでも、今回の「成立」に「?」(疑問符)を付け、まとわりつくであろう。要するに、参院特別委員会での採決は無効なのであり、それを前提とした本会議も無効なのである。まさにデマゴギー安倍政権である。
だから、これからも「戦争法案廃案」「安倍政権打倒」の闘いは続くだろう。むしろ、これが「安倍政権の終わりの始まり」と言ってもよい。

★そして、運動の中心にいた彼らは、本日「声明」を出している。この中には、今回の運動の性質や運動によって勝ち取られたことなどが、きわめて簡潔に述べてある。私たちはこれに虚心に学び、今後の運動のさらなる発展に役立てていくべきであろう。

今回はまさに、日本社会に、「人民大衆運動の新しい時代が幕を開けた」と言えるだろう。