お知らせ

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2013年4月30日火曜日

4/29 沖縄タイムス報道 4・28政府式典:突然の「天皇陛下万歳」

◆沖縄タイムスの報道

 【東京】壇上の安倍晋三首相ら三権の長がそろって両手を上げ、声を合わせた。「天皇陛下万歳」。28日に開かれた「主権回復の日」の政府式典。天皇皇后両陛下が式典終了後に退場する際、出席者から突然声が上がり、出席した国会議員や政府関係者約390人の一部も同調。天皇陛下は壇上で一瞬立ち止まった。

 式典に対して憲法改正への足がかりとする疑念の声が上がる中、政府が式典で強調した「未来志向」ではなく、戦前の光景に重なるような場面もあった。

 仲井真弘多知事に代わって参加した高良倉吉副知事は万歳をしなかった。「突然でびっくりした。あの場面でそうする必要はなかったかなと。ただ、積極的にしなかったわけではなく、反応できなかった」と終了後、報道陣に話した。

 約40分の政府式典は、安倍首相の独り舞台の様相でもあった。首相は舞台上に掲げられた大きな日の丸をバックに、約10分と最も多く時間を割いた。衆参両院議長、最高裁判所長官はそれぞれ3分。両陛下のお言葉はなく、残りは児童合唱団の歌声だけだった。

 首相は式辞で「沖縄の辛苦にただ深く思いを寄せる努力をなすべきだ」と強調し、沖縄戦や過重な基地負担に苦しんできた県民に一定の配慮を示した。

 しかし、直後に米軍のトモダチ作戦を持ち出し、「熾烈(しれつ)に戦った者同士が心の通い合う関係になった例は古来、稀(まれ)だ」と2月の日米首脳会談で語った「完全な日米同盟」をアピールするような文言を続けた。

 一方、児童合唱団が歌声を披露する場面でも不可解な空気が漂った。出席者に向かって舞台上で歌うのではなく、出席者と同じ舞台下から、天皇皇后両陛下や首相などが並ぶ舞台上に向かって「翼をください」などの歌を合唱した。

4/28 政府主催の『主権回復式典」に抗議し、『天皇陛下万歳」の唱和に抗議する

■4月28日、沖縄では1万人の『屈辱の日』県民大会が開かれ、政府主催の「主権回復式典」に抗議した。政府主催の式典について、渡部さんからの抗議をアップします。

◆「天皇陛下万歳」を三権の長がした。国民主権をふみにじる、憲法違反の行為だ。

★戦後初めて、「主権回復式典」なるものが政府主催で開かれた。サンフランシスコ講和条約発効(1952年)から61年目を迎えてである。この講和条約により占領が終わったからだという。
しかし、同時に旧日米安保条約が結ばれ(1951年)、アメリカ軍の駐留(占領)が現在まで継続することになったのである。「主権回復」などというものでは決してない。

沖縄ではこの日「屈辱の日沖縄大会」(1万人)が開かれ怒りの声が上げられた。本来なら日本全体が「屈辱の日」として怒りの声を上げなければならなかった。有史以来、外国の軍隊がこれほど長期間にわたって
日本に居座ったことなどないのである。(「どこに主権があるというのか!」と言って右翼が騒いでもおかしくない。)

★ところで、昨日の式典の際に次のようなことが起こった。 式典に出席していた天皇、皇后が終了後に退場する際、「天皇陛下万歳」が唱和され、演壇の安倍首相ら三権の長はそろって両手を上げ、声を合わせたのである。 これは明らかに「国民主権」を公然と踏みにじる行為である。

戦前、財閥・軍閥に結びついていた支配勢力は、戦後一貫して支配の立て直しを図り、「日の丸・君が代」の強制を通して、日本社会の戦前回帰に力を入れてきた。それがついに、第二次安倍政権に至り「天皇主権」を公然と表現するにまでになったのである。

戦後一貫して進められてきた「日の丸・君が代」の強制は、単に個々人の思想・良心の自由を侵害するだけのものではなく、戦後日本社会の性格を旧制度に戻す(戦前回帰)手段として目論まれていたと考えることができるのではないだろうか。

★イギリスでもフランスでも革命後、王政復古はあった。しかし、イギリスでは名誉革命(1688年)で、
フランスでは二月革命(1848年)でいずれも再び打倒された。
日本では敗戦と戦後改革により天皇制は弱体化し、国民主権となった。しかし、今また天皇制が息を吹き返し「王政復古」が起きようとしている。

★「日の丸・君が代」強制の行き着く先である。 「歴史は繰り返す」、ということだろう。それならば、また新たな社会変革が起きてこよう。その芽は、この間の粘り強い「日の丸・君が代」強制反対闘争や沖縄闘争や反原発闘争など、一般ピープルの様々な闘いの中に確かに息づいていると言えよう。

◆4/28「沖縄県民大会」の動画です。琉球新報による下記録画をぜひ見て下さい。
「4・28政府式典に抗議する『屈辱の日』沖縄大会」・録画
http://ryukyushimpo.jp/photo/storyid-205973.html

2013年4月27日土曜日

お知らせ 5/8 再発防止研修抗議と被処分者支援行動

■入学式処分者対象・再発防止研修抗議・該当者支援行動が行われます。万障お繰り合わせの上、参加してください。

◆「再発防止研修」の強行に抗議!「イジメ研修」をやめろ! 要項

都教委は、入学式での不起立で処分を受けた教職員3名を対象に「再発防止研修」を強行しようとしています。被処分者の会は、当日、抗議・支援行動を展開します。多くの皆さんの参加を呼びかけます。

★再発防止研修抗議・該当者支援行動
●報道関係者の取材歓迎!
*早朝からの行動ですが、ご協力を!
 5月8日(水)東京都教職員研修センター前
        (JR水道橋東口、地下鉄水道橋 都立工芸高校隣)
        8時20分 集合・行動開始
        8時35分弁護団申し入れ
        8時50分該当者(受講者)入場、激励行動
        12時30分頃(予定) 研修終了後、該当者激励行動 
        *呼びかけ:被処分者の会

4/25 都教委 入学式「君が代」不起立者を処分

■4月25日(木)東京都教育委員会・定例会がありました。入学式での不起立者を処分しました。被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団の近藤さんからの報告です。

◆都教委、入学式処分の発令を強行
 4月25日、東京都教育委員会(都教委)は、定例会を開催してこの4月の入学式での「君が代」斉唱時の不起立を理由に都立学校の教職員3名(高校2名、特別支援学校1名)の懲戒処分を決定し、本日26日該当者に処分を発令しました。

◆処分内容、処分者数
 都教委ホームページ及び被処分者の会の調査による処分の内訳などは以下の通りです。
 <入学式の処分の内訳> (  )内は近藤による注釈
1.都立大森高校 戒告(不起立処分2回目)
2.都立大森高校 戒告(不起立処分1回目)
3.都立板橋特別支援学校(不起立処分5回目)
 計3名 *都立大森高校の2名はいずれも新1年生担任。

★都教委HP
<入学式における職務命令違反に係る懲戒処分について>
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/pickup/p_gakko/hukumujiko/130426.pdf

 これは3月卒業式での教職員6名の処分に続くもので、これにより卒業式・入学式などで「日の丸・君が代」を強制する東京都教育委員会通達(2003年10月23日付通達、(以下10・23通達)による処分者数は延べ450名になりました。

 この処分に対して、被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団は、「入学式における『日の丸・君が代』不当処分に抗議する声明」を発表しました。

◆田中聡史さんからの報告
 本日、4月26日、10時30分、板橋特別支援学校校長室で、私に対し、入学式での「君が代」斉唱時の不起立を理由に、校長の職務命令に違反したとして、懲戒処分が発令されました。
 処分の内容は、減給10分の1、1ヶ月。併せて、5月8日に、教職員研修センターでの再発防止研修を命じられれました。

卒業式での不起立処分に続き、今回も減給1ヶ月の処分は、累積加重をさせなかったという点では、皆様方のご支援の力によるものとはいえ、それでも、重く、不当な処分です。
 また、年度途中での分限処分の可能性も無いとは言えず、情況は予断を許しません。
 皆様、度重なるお願いで恐縮ですが、再び、東京都教育委員会に対し、不当処分を撤回するよう、抗議の声を届けてください。

2013年4月24日水曜日

4/25 都教委定例会で入学式処分

■都教委は明日25日の都教委定例会で入学式での「君が代」斉唱時の不起立などを理由に処分を決定し、連休明けの5月7日(火)(予想)に再発防止研修を強行しようとしています。近藤徹さんからメールをアップします。

◆ 都教委定例会告示 http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/gaiyo/ko130423.htmvdt@q

★都立学校で3名(都立高校2名、特別支援学校1名)が不起立により都教委の事情聴取を受けています。
 卒業式で戒告処分5名(都立高校教員)に加えて、連続4回の不起立者1名(特別支援学校)に対しては、最高裁判決をないがしろにして、「秩序維持のため」として減給1月の処分を強行しました。今後都教委が更なる「累積加重処分」に踏み込むのか心配されます。

◆被処分者の会の申し入れを無視

3月18日、都教委定例会を前に、被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団は、「入学式処分をするな!再発防止研修を中止せよ!」と都教委に下記の申し入れを行いました。都教委は、最高裁判決、地裁・高裁判決を無視して、原告団・弁護団との「話し合い」をも拒否して問題解決のための努力を放棄する一方、今年の卒業式・入学式でも減給を含む教職員の処分及び再発防止研修を強行しようとしているのです。

<申し入れ事項>
1 東京都教育委員会定例会で入学式に係わり10.23通達に基づく新たな懲戒処分を決定しないこと。
2 最高裁判決を遵守し、「秩序の維持」の理由だけで「累積加重処分」を行わないこと。
3 教育委員会で改めて慎重に議論し、これまでの教育行政及び10.23通達を見直すこと
4 入学式で処分を受けた教職員を対象とした「服務事故再発防止研修」を行わないこと。
5 同研修対象者に受講前報告書の作成を強要しないこと。
6 都教育庁関係部署(人事部職員課、指導部指導企画課、指導部高校教育指導課、教職員研修センター研修センター研修部教育経営課など)の責任ある職員と該当者及び被処分者の会・同弁護団との話し合いの場を研修実施予定日の前に設定すること。

* 上記「申し入れ」に係わり以下の「質問事項」に回答をお願いいたします。

<質問事項>
1.「秩序の維持」の理由だけで「累積加重処分」を行うことは、最高裁判決に違反しているのではないか。
2.卒業式で一人を減給処分にしたことについて、新聞報道によれば都教委は「最高裁判決を踏まえて判断した。戒告では秩序の維持が困難」と説明したという。
 最高裁判決文では、減給処分を選択する場合に、「学校の規律や秩序の保持等の必要性」に言及しつつ、それと「処分による不利益の内容」との権衡の観点から検討することを求めている。「減給処分による不利益の内容」との権衡を勘案して、なお「当該処分を選択することの相当性を基礎付ける具体的な事情」とは具体的に何かをご説明願いたい。

◆東京「君が代」裁判二次訴訟の最高裁要請署名にご協力をお願いします。

一人一人が尊重され、学ぶこと・教えることが楽しい学校を取り戻すために「日の丸・君が代」強制は憲法改悪の先取り。暴走する教育行政をストップさせる判決を!

★東京都の公立学校では、「日の丸・君が代」を強制する通達(2003年10.23通達)に従わなかったとして447名の教職員が処分されています。私たち都立学校の原告らは、10・23通達と校長の職務命令が違憲・違法であり、全ての処分の取り消しを勝ち取ろうと、現在、最高裁で東京都・東京都教育委員会を相手に係争中です。

★命令と服従による東京の異常な教育を変え、一人一人が尊重され、学ぶこと・教えることが楽しいと思える学校を取り戻そうと裁判で闘っています。「イジメ」が社会問題になっていますが、最高裁で勝利して、憲法が保障する人権が尊重される学校にしたいと願っています。

★憲法に「国防軍」や国旗・国歌の尊重・義務規定などを明記して、この国を「戦争ができる国」にしようとする憲法改悪の動きが強まっています。学校での「日の丸・君が代」強制はこの先取りに他なりません。

▼署名用紙は被処分者の会ホームページからダウンロードできます。
  ↓
http://www7a.biglobe.ne.jp/~hishobunshanokai/

*お手数ですが、集めた署名は署名用紙記載の宛先まで返送してください。

2013年4月22日月曜日

4/18 入学式処分・再発防止研修を許すな!都教委要請行動

■4月18日(金)<「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会・
  東京「君が代」裁判原告団>主催の「入学式処分・再発防止研修を許すな!都教委要請行動」が取り組まれました。(参加者23名)

◆要請行動について
 「申入書」を上記の会が、「要請書」を<「日の丸・君が代」強制反対予防訴訟をひきつぐ会>が、それぞれ教育情報課(波田課長、森谷係長補佐、阿部係長の三人出席)に提出しました。

★趣旨補足説明として、被処分者の会のIさんは次のように述べました。
 この間2月5日、3月11日にも強制と処分、再発防止研修をしないよう求める「要請書」を出した。しかし、卒業式では6名を処分し、再発防止研修も行った。
 最高裁判決では、都教委の加重処分に対しては「裁量権の逸脱・乱用」とされたが、今回、減給処分も出された。このような処分は撤回してもらいたい。また再発防止研修は寒い地下室で行われるなど、思想改造を強要するものであった。止めて頂きたい。
 4月25日には都教委定例会が開かれ処分が検討されるようだ。10・23通達から10年経ち、その時からの委員は内館牧子氏ただ一人になった。私たちの申し入れを教育委員全員に伝えてもらいたい。教育委員は同通達に係わる処分について真摯かつ慎重に議論し、これまでの教育行政、10・23通達を見直してもらいたい。

★今回一緒に参加した澤藤弁護士は次のように述べました。
 「申入書」は実によくできている。是非、都の教育委員6人全員に読んでもらいたい。
 昨年1月16日の最高裁判決後、1月24日に開かれた都教委の臨時会議では、議事録によれば、事務方から提案されたものに対し、「異議なし」の声だけで、わずか8分で議決している。
(この内容については澤藤弁護士のブログ http://article9.jp/wordpress/
  「東京都の教育委員は、その職責を自覚せよ」を参照して下さい)
 最高裁判決の都合のよいところだけを抜き書きして作った
 (「日の丸・君が代」強制を引き続き徹底するという)決議案を
 質疑も意見交換も全くないままに決定している。

 最高裁は、社会常識から見て都教委の処分は容認できない、違法だとして、減給以上の処分は取り消した。都教委は叱責を受けたのである。補足意見では都教委がイニシャティブをとって問題解決をと言っている。しかし、都教委にはその真面目さがない。
 彼らは判決を読んだのか。都教委は問題を解決しようとしているのか。それとももっと弾圧して混乱を拡大するのか。なぜ、減給処分を発令したのか。再発防止研修を強化しているのか。私どもとの場を設けてもらいたい。 
  この「申入書」「要請書」(いずれも教育委員長と教育長あて)を、是非教育委員に渡してもらいたい。

★ところが波田課長は次のように答えました。、
 ・所管(指導部・人事部など)に伝えます。
 ・回答は3~4週間かかります。
 ・教育委員には見せません。そういうことになっております。

★澤藤弁護士はもちろん、その返事に驚き、「都民からの声をカット、ブロックすることがあなたがたの任務ではない」と抗議しましたが、「そういうことになっております」と言うばかり。 
他の参加者からも、「事務局が都教委を牛耳っている。だから上げない。上げると嘘をついていることがバレるから上げないのだ」という声が上がりましたが、ラチは開きませんでした。

★終了後何人かは、「いつから日本は江戸時代に逆戻りしたのだ」「今度要請するときにはマスコミにも取材に入ってもらうのがいい」と言っていました。

東京では、木村孟教育委員長宛の都民の「申入書」「要請書」でも、都教委事務局がしまいこんで教育委員長には渡らないのです。

2013年4月17日水曜日

4/17 東京新聞報道 チェック改憲 良心の攻防 前哨戦 「君が代」処分での再発防止研修

■卒業式での「君が代」不起立で処分された教職員に対する「再発防止研修」が常軌を逸した形で行われています。今年3月の卒業式、4月の入学式での不起立者への処分と再発防止研修はもっと強化されるかもしれません。

◆東京新聞の「こちら特報部」は<改憲の前哨戦>として、憲法の観点からも、東京都の「君が代」不起立・不伴奏処分をとらえ、記事にしています。

Image2特報部

Image2こちら

4/15 『えっ!授業してたのに処分?』裁判(福嶋裁判)

■4月15日(月)東京地裁で、『えっ!授業してたのに処分?』裁判の第五回口頭弁論がありました。40名の傍聴席は満席となり、入れなかった方も6名いました。

◆裁判について
★原告の福嶋さんは、2005年3月に不起立で「減給10分の1・1ヶ月」の処分を受けました。9月13日に予定された2回目の「再発防止研修」について福嶋さんは、授業(理科)が5時間入っている日なので変更するよう、自ら代替日を5通りも設定し、場合によっては日曜日でも構わないとして二度にわたり文書でも要請しています。
しかも、1回目の「研修」は参加し、2回目に課されていた事前課題もすでに提出してあったのです。

★しかし、都教委は日程変更要請も拒絶し、校長も参加命令を出しました。そこで福嶋さんは、大事な授業なので自習にすることはできない、として出勤し5時間の授業をやりました。
そうしたところ都教委は、12月に「減給10分の1・6ヶ月」の懲戒処分を出したのです。「えっ!授業をしてたのに処分?」というわけです。

▼本日の弁論では、Y弁護士が次のような弁論を行いました。
(1)最高裁判決が示している裁量権の逸脱・乱用に当たる。
(2)回数のみで累積加重処分をするのも裁量権の逸脱乱用に当たる。
(3)今回の「再発防止研修」は学校現場の実情を無視したもので、生徒の学習権の侵害に当たる。都教委は「学校運営上の支障」というが、教師がいないこと自体支障であり問題ではないか。福嶋先生は時間割通り授業をしていたのであり、これは支障などではない。都教委は生徒のことを全く考えていない。
★都教委の「秩序」は特定の教育観、価値観を押し付けることだが、教育公務員においての本来の秩序は生徒の教育を受ける権利の維持だ。日程を変更しなかった都教委に責任があるのだ。
 (実際には、バーネット判決で述べられた「公務員はオーソドックス[正統]を定めることはできない」などの具体例もあげもっと内容豊かに弁論されました。)

★要するに、「いかに都教委は生徒のことを考えていないか」ということが今回の弁論で明らかになったと思います。これは、「日の丸・君が代」強制問題の大きな特徴です。

○次回弁論は、7月1日(月)10:30~ (傍聴希望者は10:00頃迄に) 地裁527号法廷

2013年4月12日金曜日

4/11 第二庁舎前 チラシ撒きと都教委定例会傍聴

■4月11日朝、<河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会>が都庁前チラシ撒きをしました。(参加者9名)

★チラシの内容は、以下の二つでした。
 ・都教委に抗議する!「君が代」不起立教員に減給1月処分
 ・「都民の声を広聴する」と謳う教育情報課が「教育委員(長)に都民の声は届けない」とチラシの受け取りはあまりよくありませんでしたが、撒く人が9名いたせいか、約500枚弱撒けました。

★少し遡りますが、3月19日板橋特別支援学校の卒業式の日、校門付近で都教委の役人らしい人物を随分見かけたので、情報公開したところ、都教委からの参加者6名の名前がわかりました。そこで、4/11チラシ撒き後、その人たちの役職名を聞きに都教委情報課に行きました。その結果、1名の副参事(課長級)と5名の管理主事であったことが分りました。

★いずれにしても、卒業式に6名もの都教委職員を配置すること自体きわめて異常です。
彼らは一体何を恐れているのでしょうか。恐らく、最高裁にも異常だと指摘された、石原前都知事が作り上げた<都教委の「秩序」>が壊れることでしょう。

◆都教委定例会を傍聴(5名)
今回の定例会には乙武氏は欠席で、新しく山口香氏が出席していました。

★<議案>は、『東京都教育ビジョン(第3次)』でした。その「基本理念」には次のように述べてありました。
 「社会全体で子供の『知』『徳』『体』を育み、グローバル化の進展など変化の激しい時代における、自ら学び考え行動する力や社会の発展に主体的に貢献する力を培う」

 この中に、「自ら学び考え行動する力」とありますが、都教委は、卒業式などでは子どもたちの創作力を奪い、「日の丸・君が代」は何も考えさえないで従わせ、かつ教職員の自由な教育活動を徹底して規制しておきなら、このようなことを「基本理念」として書いているのです。ヤレヤレ、「已(や)んぬる哉」(どうしようもない)、です。

★すでに4/11のニュースでも、「都内公立校155人が体罰」、と出ていますが定例会でこれが<報告>されました。
その中でこの155人というのはあくまでも、下記の(1)の部分だけです。
(1)体罰 (155人) (2)不適切・行き過ぎた指導の疑いのある行為 (615人)
(3)非該当(事実誤認等) (141人)
そして、この体罰件数については、教育庁の係りから「例年では30~40件上がっていたが、調査の結果このようになった」という説明でした。
ということは、これまでは表沙汰にならなかったものが相当数あったということです。
本来なら、それを問題にすべきでしょうに、議論は、「(2)についてはあまり細かく調べなくともいいのでは」という意見に集中し、いつの間にか体罰容認とも思える雰囲気になってしまいました。
そういえば、石原前都知事は公然とした体罰論者でした。

★定例会終了後、私たちは大声で、「口パク、口パク、口パク、と猪瀬都知事が言っている。その程度の歌で処分するな!」「猪瀬は口パクする教員をいい教員だと言っているのだ!」「こんなことが許されるのか!」等等と、居並ぶ教育委員のメンバー(「要請書」を出しても彼らには届かない)に<直接>訴えました。

2013年4月10日水曜日

4/9 板橋特別支援学校の入学式でチラシ撒き 田中聡史さん不起立

■4月9日(火)、田中聡史さんの勤務する板橋特別支援学校の入学式があり、チラシ撒きをしました。

◆チラシ撒きにいて
★三つの団体がチラシまきをしました。12名参加。
 <学校と地域をむすぶ板橋の会> 
 <河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会>
 <都教委包囲・首都圏ネットワーク>(チラシは<解雇させない会>と連名で)

いつものように副校長と主幹が出てきて、「生徒にまかないで下さい」と繰り返しました。それに対して私たちは、「何で?」「生徒に『どうして』と聞かれたらどう答えるの?」「知られたらこまるようなことをやっているの?」と聞くと、何も答えません。それでもしつこく生徒が通るたびに言うので、こちらも「生徒には知る権利があります」というようなことを言いながらまきました。

生徒・保護者の受け取りは悪くはありませんでしたが、近くに副校長がいるせいか、職員の受け取りがこれまでより悪かったようです。それでも「ご苦労様」と言って受け取って行く人もいました。

★それにしても副校長と主幹はあまりにもしつこく言うので、少し変だなと思って通用門の中の方を見ると、都教委の役人が監視していました。
それで、 「都教委から監視されているのか、ちゃんと言われた通りのことを言っているかどうか。言わなければ成績に響くから言っているのか。」と言うと、二人は否定もせず、苦笑いしていました。

そこで都教委の役人に、「人間を貶(おとし)めるようなことをしていると思わないのか」と言いました。全く情けない話です。

用意した保護者向けチラシはほとんどなくなりました。(入学生は約70人)

★田中さんは「不起立」を貫きました。都立高校でも不起立者がありました。

◆田中さんのメールです。
春らしい晴天が続いていますが、皆様お元気でしょうか。 本日(4月9日)、板橋特別支援学校で入学式があり、「君が代」斉唱時に私が不起立をしていたところを、副校長により「現認」されました。
東京都教育委員会は、処分を出すべく、早ければ明日から手続きを進めるでしょう。
皆様、ぜひとも、都教委に対し、不起立者を処分するな、との声をお届けください。
田中聡史

★田中さんたちの処分を止めるために抗議の声を都教委に集中して下さい。
東京都教育庁(=東京都教育委員会)〒163-8001東京都新宿区西新宿2-8-1
総務部教育情報課(都民の声を聞く担当) FAX 03-5388-1726
人事部職員課服務係(処分を発令する担当) :電話 03-5320-6792 
メールは、「東京都教育委員会ホームページ」に行き、「メニュー」→「各部課メールアドレス」から送ることができます。

2013年4月6日土曜日

4/5 「君が代」不起立被処分者への再発防止研修抗議・支援行動

■3月の卒業式における「君が代」不起立で処分された教職員に対して、東京都の教職員研修センター(水道橋)で「服務無事故再発防止研修」が行われ、被処分者6名のうち5名が受けさせられた。(1名は退職)
 研修場所となった都教職員研修センター前には朝8時過ぎに、80名以上の人々が集まり、抗議・支援行動が行われた。

◆抗議・支援行動
★最初に被処分者の会が、都教委に対して行った今回の研修に対する質問に対し、4/4に<研修は内心に踏み込んだものではない>と回答してきたことを報告した。
 また、今回はこれまで7階でやって「研修」を抗議・支援の声が聞こえるからというので、地下2階に移したという。

★研修が始まる前、澤藤弁護士は都教委に次のように述べた。

澤藤 
 「研修自体が間違いである。反省しなければならない点はないのだ。処分そのものが間違いだ。最高裁判決でも、問題解決を呼びかけている。にもかかわらず、それさえ無視してやっている。新たな大きな問題を引き起こすことになる。
 (警備のために出てきていた約10人の都教委職員に向かって)
 あなたたちの良心に訴えたい。研修を強要される人たちは、思想・良心に基づいて行動した尊敬されるべき人々だ。転向をせまるような行為は一切やめてもらいたい。」

★その後、<被処分者の回・東京「君が代」裁判原告団>と<河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会>から抗議文が都教委に渡された。シュプレヒコールを行った後、被処分者たちを拍手で送り出した。

送り出し

★その後、かつて「再発防止研修」を受けた福嶋さん(「授業をしていたのに処分裁判」の原告)は次のように語った。
 「研修を受けて、都教委は間違っていることがわかった。何を反省したらよいのか。
 講師の声が聞こえなかったので、《聞こえない》と言ったら、<静かにして下さい>と言われた。<職務命令が法律に違反していたら、実行違反に含めない>と説明されたので、『憲法違反の職務命令には従えない、反省することは何もない』と思った。また、
 『憲法や国際人権規約、子どもの権利条約を説明せずして何が研修か』、『一方的限られた事柄だけで何が研修か』、『レジュメもなければ、質問も許さない。これで何が研修か』『反省できる研修でないから反省できない』 と思った。」
★一旦解散し、約3時間半後、12時過ぎ、被処分者らは「研修」を終えて出て来てその報告をした。

大野
○Aさん:振り返りシートに書いたことを読まされ、彼らの意に沿わなかったのか、書くべき<参考例>を示された。それには「これからは上司の命令に従ってやっていきたい」と書いてあった。

○田中さん:昨年と同じだった。職務命令に対する説明もあったので<職務命令も憲法・法律に逸脱することがある>と述べると、何の回答もなかった。

○Bさん:「悪いことをした」と感じさせるようなものだった。

○Cさん:地下は寒かった。繰り返し同じことなので、<精神的苦痛を感じる>と言ったが、繰り返された。内容は都教委に都合のよいところだけを使ったものだった。

○Dさん;たいへん疲れた。質問したが答えなかった。「シートには思想・信条に関することは書かなくて良い」と言われた。(書かれると後で都教委にとってまずいことになるからか?)

★まさにこの「研修」は、研修の名に値しない、「一方的な、いじめ、懲罰、弾圧、思想転向強要」に他ならないものであった。

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屈せず闘われた被処分者の皆さん、本当にご苦労様でした。ここに日本・アジア・世界の未来があります。

レイバーネットにも報告があります。

3/31 <朝鮮学校はずしにNO!すべての子どもたちに学ぶ権利を!3・31全国集会&パレード>開催 6000名参加

■3月31日(日)、日比谷野外音楽堂で行われました。集会の報告を二つアップします

◆集会報告(渡部)
★会場は超満員だった。
主催者を代表は次のように述べた。「今、歴史の大きな転換点にある。排外主義、憲法改悪の動きが強まっている。そうした中で朝鮮学校排除が起きている。20世紀は戦争の時代と言われるが、その初頭に日本は朝鮮半島を併合し、土地、財産、名前まで奪った。
 本日私たちは、無償化から朝鮮学校を排除した安倍政権を糾弾するため在日の多くの人々と民主・人権を守る日本人が結集している。今日を朝鮮学校を守る、歴史的な日として記憶しよう。」

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★2010年の「高校無償化」以来、朝鮮学校は3年間排除されてきた。昨年12月発足した安倍右翼反動政権はすぐに、「高校無償化」から露骨に排除する方針を打ち出し、
この2月には文部科学省令を改悪し、朝鮮学校だけを排除するに至った。
 また、東京都、埼玉県、千葉県、宮城県、大阪府、大阪市、水戸市、福岡市などの自治体で、朝鮮学校や保護者への補助金が停止されている。いかに、ひどい状況が進行しているかということである。

★メッセージでは、鎌田慧さん、三宅晶子さん、デビ・スカルノさん、キム・ミョンジュンさん(映画「ウリハッキョ」監督)らが、現在の日本社会の動きに対し、一様に危機感を表明した。

★集会では、
 <東京朝鮮高級学校生徒のステージ>(素晴らしい踊りと歌だった)
 <朝鮮学校高校性代表発言> <朝鮮学校校長代表発言> <大阪・愛知訴訟団からの報告> <朝鮮学校生徒父母からの発言> <集会アピール>と続いた。

いずれの発言からも、日本政府が朝鮮学校の生徒たちをどれほど「いじめ」、厳しい状況に追い込んでいるか、生徒・教職員・保護者たちはそれに屈せず苦しみながらも闘って行こうとしているか、ということが痛いほど伝わってきた。

★集会後のパレードでは、銀座数寄屋橋あたりから東京駅あたりまで、右翼の街宣車がデモ隊と反対側の車線に陣取り、デモ隊向けて大音響でわめいていた。歩道にも右翼の一団が陣取り、デモ隊に向けてプラカードとスピーカーで攻撃していた。(あまりの喧騒で道行く人々は立ち止まって見ていた。中には、デモ隊に拍手をする人たちもいた。)
まさに、「日の丸・君が代」強制反対闘争同様、基本的人権・民主主義・平和を守る闘いがこのようにして闘われているのである。(渡部報告)

◆集会報告(長谷川和男さん:実行委員会代表)
★3月31日(日)の、日比谷野外音楽堂で開催した「朝鮮学校はずしにNO!すべての子どもたちに学ぶ権利を!3・31全国集会&パレード」が成功裏に終了できたことをご報告させていただきます。
 日比谷野外音楽堂を埋め尽くした在日の皆さんと日本の全国で「高校無償化」朝鮮学校排除反対、自治体による補助金カットに反対して闘っている仲間の皆さんが心を一つにして、「絶対に諦めない!勝利するまで闘い抜く!」ことを固く決意できる集会にすることができました。

★参加者約6000人、右翼の街宣車が大音量で妨害活動を展開する中、整然と長蛇の列が銀座から東京駅、常盤橋公園までパレードを展開しました。弁護士の方々8人も参加して下さり、事故やトラブルもなく「朝鮮学校差別反対」「地方自治体の補助金復活」を力強く沿道の人たちに訴えました。

★朝から小雨のぱらつく中で朝9時30分から準備を始めたスタッフは、このまま雨が続くのか不安を感じながら作業を進めました。午前10時には私たちの思いが天に通じたのか雨も上がり、少々寒かったにもかかわらず、正午から続々参加者が会場に詰めかけました。

 集会前の会場では、朝鮮大学校の学生たち数十人が壇上に上がり、自分たちが作詞作曲した「声よ集まれ、歌となれ」の歌唱指導を行い、3年間、無念の思いを胸に卒業していった高校生の思いを、代表の学生たちが訴えました。

★午後1時、実行委員会代表として私が挨拶させていただき、その後、鎌田慧さん、三宅晶子さん、デビ・スカルノさん、キム・ミョンジュンさんが連対のメッセージをそれぞれ訴えました。会場は、破れんばかりの拍手と歓声に包まれました。

なんといっても素晴らしかったのは、朝鮮高校生による華やかな舞踊と心にしみる「花」の合唱でした。このように清純な高校生に痛みと悲しみを感じさせることの罪深さを実感させられました。
 続いて全国に10ある朝鮮高級学校の学生代表が北海道から福岡まで全校から参加してくれました。代表の神奈川中高級学校の代表が、この3年間、自分たちが感じた率直な胸の内を報告してくれました。会場からは「そうだ!許せない!」という共感の声が日本人の占める席からたくさんかかっていました。

 続いて朝鮮学校校長会の副会長のチェ・ヨンテ茨城朝鮮初中高級学校校長は、過去3回も「高校無償化」から除外された子どもたちを送り出した苦しい胸の内を率直な言葉で語りかけました。
 大阪・愛知の訴訟団と東京の学園理事長からのメッセージが報告されました。
大阪からは藤永壯さんと大村和子さん、愛知からは矢崎晶子さんが報告されました。
東京からもキム・スノン理事長が「東京も訴訟の方向で検討を進めている」との報告がなされました。

★戦後68年間、幾度となく繰り返されてきた朝鮮学校に対する弾圧と攻撃を、在日一世や二世がその都度不屈の思い出はねのけてきたウリハッキョの歴史を思い返すと、絶対にあとには引けない闘いであるとして、不退転の決意で望む力強いアピールが行われました。
 続いて全国のオモニ会代表がずらりと勢ぞろいして、「子どもたちの純粋な想いをこれ以上踏みにじらないで欲しい」と切々と訴える言葉は、会場を埋め尽くす参加者の胸に深い感動を与えました。
 最後に、集会宣言を満場一致の拍手で採択して、パレードに移りました。

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★パレードは17梯団、次々と駆けつける市民を加えて、6000人を超える人々が、右翼の街宣車が大音量で妨害の口汚い罵声を浴びせる中、整然と日曜日の銀座の街を行進しました。
 実行委員会や集会発言者を先頭に、午後3時にスタートしたでも隊列は1時間たっても最後尾が出発できないほど、次々に駆けつける市民で膨れ上がりました。
 途中、右翼の街宣車からペットボトルが投げつけられましたが、デモ隊列には届かず、さしたる混乱もなく無事終了することができました。
★「ウリハッキョ」を絶対に守りぬくと闘ってきた在日の皆さんと日本の差別を許さないと立ち上がった日本人が、この集会とパレードを通じて、本当に心を一つにできたことです。多くの皆さんの献身と努力の結集で、東京集会は成功しました。

2013年4月3日水曜日

4/1 解雇させない会など2団体が都教委に処分で抗議

■4月1日(月)、<河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会>と<米山さんの「君が代解雇」を許さない会>都教委に対し、抗議行動を行いました。(9名参加)

◆抗議行動
★直接都教委に行くと、そこにいた情報教育課の波田課長とA係長は驚いた顔をしていました。
この間、二つの会は自分たちが出した質問・要請書に、繰り返し「処分前に回答して欲しい」と要求しました。それに対し教育情報課も「おそくとも25日までには」と言っていました。にもかかわらず、回答が来たのは28日の処分後でした。

★まずそのことを問いただすと、波田教育情報課長は「遅れて申し訳なかった。お詫びするしかない。」と言います。そこで「遅れた理由は?」と問いただすと、「誠意を持ってやったが・・・・」のなどというばかりです。「納得がいかない」と言うと、「ここでは業務の妨げになるから、別室用意する」と言いました。

★別室に移り、回答が遅れた理由を再度問いただすが、「お詫びするしかない」「遅くしているわけでは決してない。努力したが・・・」の繰り返しです。
そのうち、「回答は通常は5週間かかる」などと言い出す始末です。(通常は2週間で出される。)

★ところで、話の中で、波田課長は次のような驚くべきことを述べました。それは、
 「<教育委員長あて>の要請書は、<教育委員長>には届かない。<教育委員>にも届かない」と断言したことである。「都教委の所管が教育委員会として預かる。教育委員会内で回すので<教育長>は決済するが」と断言したことです。
「教育委員長宛と書いてあってもそうするのか」と聞いても、「そうだ」と言います。
また、「では何件要請などが来たかも報告しないのか」という質問には、「半年に一度取りまとめて件数を報告している」と平然と言いました。

★要するに、非常勤の<教育委員長や教育委員>には、教育委員会を通してでは、都民の声は届かないということです。たとえ宛先が「教育委員長」でも。

 参加者一同、「こんなことがあるのか」と呆気にとられました。「そんなことが許されるのか」と言っても同じ返事です。

 都教委は教育委員長宛の文書を自分たちのところに止め、教育委員長には渡していないのです!!
これまで多くの団体が出していた「要請書」などはこのように扱われていたのです!!

そして、二つの会が出した<木村教育委員長>と<比留間教育長>宛の
 ・「卒業式での「君が代」不起立処分に抗議する」<河原井さん根津さん・・・会>
 ・「卒業式での「君が代」不起立処分に断固抗議する」<米山さん・・・会>
の抗議文は「組織として預かり、明日までに所管に届ける」と言います。
何をか言わんや、です。

ここまで約1時間40分。私たちは引き上げることにしました。

■「君が代」不起立処分に対する都教委と猪瀬知事の驚くべき発言
★3月29日に田中さんに対して、「減給10分の1、1月」の処分を出した都教委は『最高裁判決を踏まえて判断した。戒告では秩序の維持が困難』と説明した。

 要するに、厳罰によって「思想・良心の自由」「表現の自由」を封じ込めるということである。これほど露骨な「思想・良心の自由」に対する弾圧はない。

また、「秩序の維持」と言うなら、憲法で認めれらている「思想・良心の自由」や「表現の自由」を守ることであろう。だから、彼らのいう「秩序」とは、彼らの支配体制批判を許さない「秩序」である。こうした「秩序」のことを「独裁」あるいは「ファシズム」というのである。「戒告では独裁・ファシズムの維持が困難」と言っているのに等しい。

★猪瀬直樹都知事は会見で、
『歌いたくないなら、起立して口パクやればいい。そんなレベルの話が分からないのは教師としてふさわしくない』と述べた。
 彼は、「歌いたくないなら、嘘つき教員になれ」、「それもできないようなのは、教師としてふさわしくない」と言っているのである。
 これが「道徳教育」を先頭に立って進めようとしている東京都の知事の言葉である。
(同じようなことは大阪の橋下氏も以前述べたことがある)

「ファシズムは暴力とデマゴギーにより成り立つ」とは歴史の教訓であるが、まさにそれが眼前で進行している。『茶色の朝』は、『灰色の昼』になり、『ブラックの夜』に近づきつつある。

4/1 都教委包囲ネット 板橋特別支援学校に「質問と要請」行う

■田中聡さんが減給処分されたことに対して、4月1日(月)、<都教委包囲・首都圏ネットワーク>では、田中さんの勤務校に行き、校長(村野一臣氏から真下智氏に代る)に「質問と要請」をしました。(参加者6名)

◆質問と要請について
 事務室受付(東京では「経営企画室受付」となっている)に行き、校長に会いたいと言うと、「経営企画室長」が出てきて校長室に伺いに言ったが、「本日は多忙なので会えない」と言う。そこで「副校長でもいい」と言うと、それもダメだと言う。

それではということで、受付の前で室長に『教職員ならびに生徒・保護者の思想・人権を守るための要請』という文書を渡し、その趣旨を告げ、「質問項目もありますから、必ず回答を下さい。また伺います」と述べ帰ってきた。

その『要請』には、
①田中さんへの処分ならびに再発防止研修に関してどう考えるか。
②前校長(村野)の「分限処分がありうる」という発言についてどう考えるか。
③校長としての責任についてどう考え、どうするつもりか。
④田中さんへの思想弾圧・処分にともに反対を。
が述べてあります。

④の最後は次のように結ばれています。
 「不起立を貫く田中さんは、同時に民主主義と人権を守ろうとする 私たち自身であり、田中さんへのすべての弾圧・処分は田中さんへの弾圧であると同時に私たちや、民衆主義社会総体への挑戦・弾圧であることをしっかり自覚し、ぜひ、田中聡史さんをこれ以上不利に追い込むような行為はしないでください。入学式にむけて、ともに都教委の不当な攻撃から守る立場に立って下さい。」

4/5 再発防止研修抗議行動へ大結集を!!

■再発防止研修抗議・該当者支援行動への呼びかけが近藤徹さんから寄せられました。
●報道関係者の取材歓迎!
 4月5日(金)東京都教職員研修センター前
        (JR水道橋東口、地下鉄水道橋 都立工芸高校隣)
        8時20分集合・行動開始
        8時35分弁護団申し入れ
        8時50分該当者(受講者)入場、激励行動
        12時30分頃(予定) 研修終了後、該当者激励行動 
        *呼びかけ:被処分者の会

◆10・23通達を見直せ―教職員を馬鹿にする猪瀬知事の発言
 3月29日(処分発令日)の定例記者会見で猪瀬知事は記者の質問に「全員起立というときに座っているのはおかしい。生徒に先生がしつけできない。あほみたいな話だ」「歌いたくなかったら口パクやっていたらいい。そんな程度の話を分からないというのは、教師としてふさわしくない」と非難し、最高裁が減給・停職処分を取り消したことに関して、「明日から解雇と言っている訳じゃないんだから。たいした話じゃない」と発言したと報道されています。

 真摯な思いで起立できない教職員を「あほ」と馬鹿にしている品位のない人権侵害の発言は断じて許せません。、抗議して謝罪を求めます。また、10・23通達は「起立・斉唱」を一体のものとしているのに「口パクでいい」というなら、即時、同通達の「見直し」に着手すべきです。解雇ではないから処分はたいしたことではないとの発言は、まさに戒告処分でも「間接的制約」であると認め、減給・停職処分を取り消した最高裁判決(それ自体不十分な判決ですが)をも冒涜するものです。

◆再発防止研修は被処分者イジメ―「思想転向」の強要
 憲法違反の疑いが濃厚

 既報の通り、3月28日、東京都教育委員会(都教委)は、卒業式での「君が代」斉唱時の不起立などを理由に6名の教職員の懲戒処分(戒告処分5名・減給処分1名)を決定し、3月29日に処分を発令すると共に、退職者を除く5名の「服務事故再発防止研修」を4月5日に実施する旨を発令しました。

 この研修は、「思想良心の自由」と「教育の自由」によって立つ信念から処分された教職員に「服務事故者」というレッテルを貼り、反省や転向を迫るもので、日本国憲法下では到底あり得ない暴挙です。そもそも「日の丸・君が代」に敬意を表すことができず「起立・斉唱」を拒んだものに「再発防止研修」の受講を強制することは、「思想転向」の強要、被処分者イジメ(精神的・物理的脅迫)と言っても過言ではありません。

 この「研修」について、2004年7月23日の東京地裁の決定(須藤裁判長)は、「繰り返し同一内容の研修を受けさせ、自己の非を認めさせようとするなど、公務員個人の内心の自由に踏み込み、著しい精神的苦痛を与える程度に至るものであれば、そのような研修や研修命令は合理的に許容される範囲を超えるものとして違憲違法の問題を生じる可能性があるといわなければならない」と警告しています。

◆昨年より再発防止研修を質量ともに強化―内心の表白を迫る

 都教委は昨年、「研修の基本的内容」を「地方公務員法(服務規律)について」から「教育における国旗掲揚及び国歌斉唱の意義と教職員の責務について」に変更し、1.受講前報告書の作成、2.センター研修(1回目)の内容の改悪、強化、3.2ヶ月の所属校研修の導入、4.2回目のセンター研修の義務付けなど、研修の枠組みを大幅に改悪しました。

 しかも「受講前報告書」の内容は、1.服務事故を起こすに至った状況を振り返り、その原因・理由について記述する、2.服務事故を起こしたときの気持ちはどのようであったか、その時の気持ちを記述する、3.起こした服務事故に対して、現在の気持ちや考えを記述する、というものです。

 これらは、明らかに受講者に内心の表白を迫り、「思想改造」を企図しており、上記の東京地裁決定(2004年7月)に反して「思想・良心の自由」を真っ向から踏みにじるものです。

◆申し入れに未だ回答せず処分・研修を強行―最高裁判決を無視

 1・16最高裁判決(2012年)は、硬直化した処分行政による教育環境の悪化を危惧して、「適切妥当な解決のための具体的な方策を見いだすよう最大限の努力」を求めています(補足意見)。しかし都教委はこの判決を顧みることなく、「紛争を拡大」させています。

 私たちは、一貫して都教委に「問題解決」のため、話し合いの席につくことを求めて来ましたしが、今回都教委は、私たちの申し入れの回答期限(3月26日)を過ぎても一切回答せず処分と再発防止研修発令を強行しました。

参考までに3月18日の都教委への申し入れの一部を再度掲載します。
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申 入 書

東京都教育委員会
教育委員長 木村  孟  殿
教育長  比留間 英人 殿

<申し入れ事項>
1 東京都教育委員会の臨時会(又は定例会)で卒業式、入学式に係わり10.23通達に基づく新たな懲戒処分を決定しないこと。
2 卒業式、入学式で処分を受けた教職員を対象とした「服務事故再発防止研修」を行わないこと。
3 同研修対象者に受講前報告書の作成を強要しないこと。
4 都教育庁関係部署(人事部職員課、指導部指導企画課、指導部高校教育指導課、教職員研修センター研修センター研修部教育経営課など)の責任ある職員と該当者及び被処分者の会・同弁護団との話し合いの場を研修実施予定日の前に設定すること。

2013年3月18日

「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団

<回答期限> 2013年3月26日(火)。
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◆教職員をイジメる都教委にイジメを語る資格なし―怒りを行動に!

 再発防止研修は、被処分者への精神的・物理的脅迫=イジメに他なりません。教職員
である被処分者をイジメる都教委に「イジメ」を語る資格はありません。

再発防止研修抗議・該当者支援行動に参加して怒りを行動に表しましょう!